この記事の所要時間: 611

1日の半分以上を寝て過ごすという。その寝姿はとてもかわいらしいですが、耳を澄ますと、人間と同じようにいびきをかいていることがあります。「プープー」や「クークー」といった、かわいいいびきを聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

しかし、そんなほほえましいいびきは、実は重篤な病気が潜んでいるサインかもしれないのです。「なんだかいつもと違うかも…?」と感じたら、そのいびきが正常なのかどうか見極めてあげることが大切です。

猫がいびきをする理由と、考えらえる病気について解説していきます。

猫も人間と同じようにいびきはかくもの

猫も人間と同じようにいびきをかきますが、その理由は人間とは違うものです。

人間のいびきは、狭くなった気道に息が通ることで起こります。眠ると筋肉が緩み、舌が喉の奥に下がってきて、気道を狭くしてしまうのです。この狭くなった気道に息が通るとき、周囲の粘膜を振動させるので音が出る=いびきとなるのです。

では猫の場合を見てみましょう。猫の場合は、鼻腔と呼ばれる鼻の内部が狭くなることで起こります。そのため、たいていは「ピーピー」と鼻から抜けるようないびきとなります。いびきというよりは、「うるさい寝息」といった方が近いかもしれません。

いびきをかきやすい猫種はこれ

猫の品種によって、いびきのかきやすさが異なります。

  • ペルシャ
  • エキゾチックショートヘア
  • スコティッシュフォールド

など、いわゆる「鼻ぺちゃ」タイプの猫は、元々鼻腔が狭いため、よくいびきをかきます。通常はそれでも呼吸ができているので問題はありませんが、もし苦しそうに寝ているのであれば、一度起こして様子を見てみると良いでしょう。

正常な猫のいびきとは

猫のいびきの原因は、鼻腔が狭くなっていることです。

そのため、「プープー」や「ピーピー」、「クークー」といった小さい高音であれば、正常ないびきです。いびきというよりは「うるさい寝息」、という印象なら問題ありません。

心配するどころか、警戒心の強い猫がいびきをかくほど安心しきっている、猫にとって理想的な環境を作ってあげていることの証拠です。

起こさないようにそっと見守り、そのまま寝かせてあげましょう。

愛猫がこんないびきをかいていたら要注意!

注意すべきいびきは、「ゴーゴー」「グーグー」といった、低音で音の大きないびきです。

このようないびきをかいている場合は、何らかの病気のサインである可能性があります。

猫がいびきをかくことで考えられる病気は以下となります。

・猫風邪

猫風邪は猫の8~9割が患っているとされる、ウィルスが原因の病気です。鼻の粘膜が炎症を起こしているため、いびきだけでなく、目ヤニやくしゃみといった症状がみられます。免疫力が低下しているので重症化することも多く、症状が見られたら早めに病院に連れて行ってあげましょう。また日頃から、しっかりワクチンを接種してあげることも大切です。

・アレルギー性鼻炎

猫風邪ではないのにいびきが見られるなら、何かのアレルギーにかかっていることも考えられます。「いつもこの時期になると、いびきやくしゃみをする」という場合は、病院で検査してもらった方がいいかもしれませんね。

・軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)

軟口蓋とは、上あごの奥にある膜状の組織のことです。これが通常より長い猫は、呼吸時に振動が起きてしまい、いびきをかきやすくなります。

いびきだけでなく、普段の呼吸にも影響してしまうので、息苦しそうにしていたり、食べ物がよくつかえてしまうことが多いなら、この病気を疑います。

ただしこれは生まれつきであることがほとんどで、改善策も手術となることが多いです。

・気管虚脱(きかんきょだつ)

気管がつぶれ、呼吸が苦しくなる病気です。気管を守るための軟骨が、肥満や老化などで弱まってしまうことで起こります。進行性の病気で、放っておくとどんどん悪くなり、呼吸困難に陥ってしまうこともある、恐ろしい病気です。普段から食生活や運動に気を使ってあげましょう。アヒルのような「ガーガー」といういびきが聞こえたら要注意です。

普段から猫のいびきには耳を傾け、「おかしいな」とすぐ思えるようにしておくことが、飼い主の務めでもあります。いびきから考えられる病気や対処方法についても、ざっくりと覚えておけば安心ですね。

猫がいびきをかきはじめる主な原因

猫がいびきをかきはじめる原因は上記のような病気だけでなく、他にも2つ大きな原因が考えられます。いずれも、気になるようなら動物病院で診てもらいましょう。

肥満や日頃の運動不足

人間でも、いびきをかく人は肥満が多いイメージですよね。猫も同様で、肥満気味であればあるほど脂肪が鼻腔や気管を圧迫し、いびきをかく原因となります。

ぽっちゃりした猫はどことなく愛らしいものですが、しかし肥満は様々な病気の原因になります。その中には頸椎版ヘルニアや糖尿病など、命にかかわる病気もあります。かわいいからと言って食事やオヤツをあげ過ぎてしまうのは、猫の寿命を縮めているといっても過言ではありません。今まであまりいびきをかかなかったのに、最近聞こえるようになったなら、あなたの飼い猫は太ってきたのかもしれません。

特に室内飼いの猫は肥満になりがちです。猫がたくさん遊べるスペースを確保して運動不足を解消したり、食事の量や与える時間を工夫して、適正体重を維持してあげるのが、飼い主の務めです。

花粉などのアレルギー

花粉やハウスダストなどが原因で、いびきがひどくなることもあります。

このアレルギー症状は猫風邪と症状が似ているため、気が付かない飼い主も多くいます。猫風邪と違う点は「鼻水が透明」「目ヤニが出ない」「食欲が落ちない」の3つです。花粉症にかかったことのある人ならイメージがつきやすいと思います。

いびきがいつもと違う、または増えてきたが猫風邪ではなさそうだとなると、アレルギーの可能性があります。重症化する前に動物病院でアレルギーの原因物質をみてもらい、可能な限りアレルギー原因物質を排除してあげましょう。

まとめ

なんだかほほえましく聞こえる猫のいびき。ですがそのいびきは、病気にかかっているサインかもしれません。「スピースピー」「クークー」といった鼻息のようないびきであれば問題は無いですが、低く大きいいびきであれば、ちょっと注意が必要です。

特に心配すべきな病気は猫風邪で、様々なウィルスが原因となる猫風邪は、いずれも放っておくと重篤化し、最悪の場合死に至ることもあります。「グーグー」「ゴーゴー」という低音のいびきに加え、くしゃみや鼻水が出たり、体温が高くなっている場合は、早めに動物病院で診てもらうことをオススメします。

またいびきは、肥満であるかどうかのバロメーターでもあります。肥満気味の猫ほど、よくいびきをかきます。室内飼いだと運動不足から肥満になりやすくなるので、キャットタワーを置いたり猫じゃらしで遊んであげたりなどで、運動不足にさせない工夫をしましょう。併せて、食事の量や時間も管理し、適正体重を維持しましょう。

普段から愛猫の健康状態をチェックしておき、恐ろしい病気を見逃さないようにしていきたいですね。

スポンサーリンク